事業戦略

高層ビルと空

事業モデル・ポートフォリオ戦略:Fujitsu Uvance

執行役員SEVP グローバルビジネスソリューション(兼)全社Fujitsu Uvance担当 高橋 美波

高橋 美波 執行役員 SEVP グローバルビジネスソリューション (兼)全社Uvance担当

7つのKey Focus Areasすべてのオファリングをそろえ、2023年度をスタートしました。オファリング開発にあたっては、日本国内における強固な顧客基盤である当社の強みを活かしています。具体的には、Minimum Viable Product(MVP、必要最低限の価値を備えたオファリングのプロトタイプ)をまずパートナー顧客に提供し、フィードバックを迅速に反映しながらアジャイルなオファリング開発を進めています。したがって、機能、ユーザビリティ、市場性のいずれの観点でも、すでに高いレベルにあると自信をもっています。
一方で、オファリングに完成はありません。お客様の活用事例の積み上げとそこから得られる洞察の統合、戦略パートナーとの共同開発、自社のテクノロジーを中心とした知的財産(IP)との融合などを通じ、機能の拡張を進めオファリングの付加価値をさらに高めていきます。汎用性のあるプラットフォームと優れたエンジニアを擁すGK Softwareの買収は、今後のオファリングの進化にとって大きな意義があります。
このようにして価値を高めるオファリングをオンクラウドサービスとしてグローバルに提供することで、高収益性と事業のスケーラビリティを実現し、Fujitsu Uvanceの2025年度売上高7,000億円を達成します。

事業モデル・ポートフォリオ戦略:デリバリー

執行役員SEVP グローバルテクノロジーソリューション (兼)全社モダナイゼーション担当 島津 めぐみ

島津 めぐみ 執行役員 SEVP グローバルテクノロジーソリューション (兼)全社モダナイゼーション担当

ジャパン・グローバルゲートウェイ(JGG)の設立とグローバルデリバリーセンター(GDC)の活用、シェアードサービスの導入を背景としたデリバリーのケイパビリティ強化と生産性向上は、前中計における利益率向上のドライバーとなりました。新中計におけるデリバリー戦略の優先課題の1 つは、これらの取り組みをさらに推進し、開発業務の標準化・自動化・AIの活用、および内製化とオフショア化をより一層進めることです。特に、シェアードサービスを柱とするデリバリーモデルについては、お客様との商談初期段階からデリバリー人材が参画する仕組みの導入を加速します。
お客様のシステム資産のモダナイゼーションは、もう1つの優先課題です。センターオブエクセレンス(CoE)機能として設立したモダナイゼーションナレッジセンターが中心となり、CoE に集約したナレッジとこれまで当社グループが培ってきたお客様のシステム資産に関する知見を掛け合わせることで、モダナイゼーションサービスを強力に推進します。
デリバリーのケイパビリティ拡大とモダナイゼーション需要の着実な取り込みにより、事業戦略全体として目指す年1ポイントずつのグロスマージン率改善とDXビジネスの拡大に貢献します。

テクノロジー戦略:5 Key Technologies

執行役員SEVP CTO、CPO (兼)システムプラットフォーム * Technology * Portfolio ヴィヴェック マハジャン

ヴィヴェック マハジャン 執行役員 SEVP CTO、CPO (兼)システムプラットフォーム ※Technology ※Portfolio

CTOとしての私の役割は、当社グループが高い競争力を持つ5 Key Technologiesの研究開発を推し進め、Fujitsu Uvanceのビジネスに貢献することです。開発した差異化技術をコンサルティング、サービス、ソフトウェア、プロダクトを含むFujitsu Uvanceのオファリングに組み込み、事業の創出・拡大に向けて当社の研究開発をリードします。また、テクノロジーによる継続的な価値創出に向けて、世界有数の研究機関や大学、先端企業との連携も積極的に活用します。
Fujitsu Uvanceのオファリングのパイプライン強化に向けたお客様との共創を成功させる鍵はスピードです。お客様が当社に求めている要件にアジャイルに応え続けることで、市場をリードするイノベーションをテクノロジーで実現します。

カスタマサクセス戦略/地域戦略:カスタマサクセス

執行役員SEVP CRO (兼)グローバルカスタマーサクセス * Revenue 大西 俊介

大西 俊介 執行役員 SEVP CRO (兼)グローバルカスタマーサクセス ※Revenue

2022年からグローバルカスタマサクセスの責任者として、お客様の事業成長の実現に向けた組織・人材・アカウントポートフォリオの整備や事業計画策定をリードしてきました。2023年4月に新たにCROに就任し、グローバルで一貫したカスタマサクセス戦略の推進と当社グループの成長実現に全力を挙げています。
新中計の目標達成、特に収益最大化に向けた重点課題は3つです。第1がアカウントポートフォリオ、マーケティング、プライシング戦略に至るフロント施策における富士通全体としての一貫性の確保です。第2はビジネスプロデューサー(BP)の行動変容、属人的な経験に依存する営業スタイルからの脱却です。データに基づいた優先順位付け、デジタルセールスも活用したハイブリッドな顧客接点の構築、バリュープライシングに基づく提案スタイルに変えていきます。第3が事業ポートフォリオの変革を伴う成長の実現です。収益最大化の観点だけでなく、行動変容を喚起する点においても「成長」は最も有効です。単なる売上の拡大ではなく、Fujitsu Uvanceへのポートフォリオ変革を実現する必要があり、実現のためにインセンティブの考え方も見直していきます。
挑戦~案件獲得~成長への貢献という好循環を作り、フロント組織の改革、カスタマサクセスの実現、ひいては収益の最大化を達成します。

カスタマサクセス戦略/地域戦略:リージョンズ(Japan)

執行役員SEVP Japanリージョン 堤 浩幸

堤 浩幸 執行役員 SEVP Japanリージョン

当社グループは、前中計期間中にグローバルなIT サービス企業への変革に踏み出しました。お客様に対面するフロント組織においても、8,000人規模のリスキリングとその成果としてのビジネスプロデューサー(BP)の活躍をはじめ、様々な変革を遂げてきました。しかし、変革を志すのはお客様も同様です。私たちがこれまでフォローできていないお客様の変革ニーズを分析し、お客様の期待値に合致する提案をしていくことが、フロント部門の戦略的な課題です。そうした提案の核心部分を構成するものがFujitsu Uvanceであり、その前提となるモダナイゼーションです。
当社グループの収益基盤であるJapanリージョンとして、新中計の財務目標達成、特に、営業利益率の向上をリードすべく、収益性の向上に対するBPの意識変革も徹底していきます。
Fujitsu Uvanceを核とするデジタルサービスの成長によって、従来の延長線上のビジネスを超えた事業モデルの変革を進めようとしています。その牽引役として、スピード感を持って事業を推進します。

富士通統合レポート2023

富士通統合レポート2023のPDFの表紙
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