AWSとの提携を全業種に拡大~ビジネス変革の支援を強化~

Amazon Web Serviceのイベントの様子

Article|2025年01月28日

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分断されたデータを統合し、新たな価値の創造を―。
富士通とAmazon Web Servicesは、グローバルな戦略的協業契約を締結し、お客様のビジネス変革を支援する取り組みをさらに加速させていくことになりました。

富士通とAWSが戦略的協業契約を締結

富士通は、2024年11月、Amazon Web Services(以下、AWS)との戦略的協業契約を拡大し、お客様のデジタルトランスフォーメーションの加速とビジネス変革に繋げていくことを発表しました。これは、「自動車」・「金融」・「小売り」の3業種で進めてきたAWSとの戦略的協業をすべての業種に拡大した形です。

背景には、世界中の多くの企業が「レガシーシステム」と呼ばれる旧来のシステムを使用していることで、データの利活用が上手くできていない現状があります。レガシーシステムは業務ごとに独立して構築されているため、そこに保管されているデータはサイロのように分断され、新しい技術を導入した場合もデータの利活用や連携が難しいのが実状です。そこで、富士通が長い歴史の中で培ってきたシステム構築のノウハウとAWSのクラウドサービスとを掛け合わせることで、様々な課題を抱えるお客様のビジネス変革に繋げようと、協業を開始しました。レガシーシステムからの脱却と、お客様のビジネス成長と社会課題の解決を目指す「Fujitsu Uvance」によって業種間で分断されたプロセスやデータをつなぐことで、これまでにない解決策や知見を導き出すことを目指します。

AIを活用した連携で新たな価値創造を

今回の協業では、富士通は業種横断のインテグレーション技術やシステム運用の知見を提供し、AWSは富士通を専門に担当するチームによる技術支援や生成AIなどの最新のサービスを活用する支援を行います。そして、富士通のAWSのクラウドサービスと連携したサービスを開発することで、新たな付加価値の創造へと繋げていきます。

その取り組みの1つとして、富士通の製造業向けプラットフォーム「Digital Shifts」やAIサービスの「Fujitsu Kozuchi」と、AWSの生成AIサービス「Amazon Bedrock」との連携を開始しました。これにより、AIを活用してリスクの予兆を検知したり、そのリスクへの対応策の提案を行ったりすることができます。また、過去の点検レポートを再利用可能な構造化データに変換することで、保全業務のノウハウの継承に活用できます。このほか、AWSのクラウドサービスへの移行を強化したり、すでに国内パートナーでは最多のAWS認定資格保有数を現在の約7000件から12000件以上に増やしたりすることでデリバリー体制の強化を図り、800件以上の受注獲得を目指します。

協業の力で”ネットポジティブ”へ

国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」は、2030年が達成目標とされています。富士通としても、「Fujitsu Uvance」を推進することを通して持続可能な世界の実現に取り組んでいます。

「デジタルサービスによってネットポジティブを実現するテクノロジーカンパニーになる」
今回の協業は、富士通が掲げるこの目標を実現へと近づけるための大切なカギになると考えています。レガシーシステムからの脱却と、パートナーとの連携によるクラウドの戦略的な活用は、社会にとっても重要な意味合いを持つことになります。今回の締結で、AWSとの協業を全業種に拡大したことを踏まえて、今後は両社で協力して進める施策を拡大していきます。そして、富士通が長年培ってきたテクノロジーと様々な業種でのノウハウを融合し、業種間で分断されたプロセスやデータをつなぐことで、これまでにない解決策を導き出します。

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