富士通SX調査レポート2024 サステナビリティ・トランスフォーメーションによる新たな価値創造に向けた道筋
Report|2024-04-23
気候変動、格差の拡大、そして不安定な経済情勢に直面し、経営におけるサステナビリティ・トランスフォーメーション (SX) はこれまでになく注目されています。富士通は、こうした状況を踏まえ、2023年11月から12月にかけて、企業・組織のSXの進捗状況を可視化するために、15か国・11業種の経営者層 (CxO) 600名を対象にアンケート調査を実施しました。
世界各地の経営者層 (CxO) が、SXに直ちに取り組む必要があると考えています。多くの企業や組織は行動を起こしていますが、未だ望むような結果は得られていません。その一方で、SXに先進的に取り組んでいる一部の企業や組織は、SXと事業成長を両立していることがわかりました。
「富士通SX調査レポート2024」では、この一部の企業・組織を「チェンジメーカー」と呼び、傾向を分析したところ、SXの「組織の枠組みを超えたデータ利活用」を通じて、地球、社会、人々のウェルビーイングの改善に取り組み、新しい価値を創造していることが明らかになりました。
チェンジメーカーに続いていくために重要な4つのステップをご紹介しています。
主な調査結果
1. サステナビリティに関する複雑な状況: 緊急性は高いが、進捗は遅い
経営者層の大多数 (70%) が「サステナビリティ・トランスフォーメーション (SX) は経営の最優先事項である」と回答したにもかかわらず、「サステナビリティ戦略を実行し、具体的な成果を出した」と回答したのは26%に留まっています。
26 %
「サステナビリティ戦略を実行し、具体的な成果を出している」と回答
2. 新たな価値創出を体現する: チェンジメーカーとは
SXに先進的に取り組んでいる一部の企業や組織「チェンジメーカー」は、SXと事業成長を両立していることがわかりました。チェンジメーカーの内81%が、「サステナビリティ戦略を実行し、具体的な成果を上げている」と回答し、これはその他組織の4倍以上です。
81 %
チェンジメーカーの内「サステナビリティ戦略を実行し、具体的な成果を出している」と回答
3. 組織の枠組みを超えたデータ利活用への道筋を描く: チェンジメーカーのアプローチの核心
チェンジメーカーは、データ利活用において成熟したアプローチをとっています。
「先進的な技術と、相互接続されたデータ使用において、将来のシナリオを予測とシミュレーションを行い、ビジネス判断の水準を上げている」と回答したのは、チェンジメーカーでは44%で、その他では12%でした。
44 %
チェンジメーカーの内、最も高いデータ成熟度を示した回答
チェンジメーカーは、外部の組織と連携し、SXを進めています。
チェンジメーカーの4分の1は高度に協調的なエコシステムに参加し、リソースやデータを共有し、SXに関する共通の価値を生み出しています。その他のグループでは、わずか6%でした。
1/4
チェンジメーカーの内「高度に協調的なエコシステムに参加している」と回答